namespace std {
bool isnan(float x); // (1) C++11からC++20まで
bool isnan(double x); // (2) C++11からC++20まで
bool isnan(long double x); // (3) C++11からC++20まで
constexpr bool
isnan(floating-point-type x); // (4) C++23
bool
isnan(Integral x); // (5) C++11
constexpr bool
isnan(Integral x); // (5) C++23
}
概要
数値が NaN であるか判定する。
- (1) :
float
に対するオーバーロード - (2) :
double
に対するオーバーロード - (3) :
long double
に対するオーバーロード - (4) : 浮動小数点数型に対するオーバーロード
- (5) : 整数型に対するオーバーロード (
double
にキャストして計算される)
戻り値
パラメータx
がNaNである場合、true
を返す。そうでない場合、false
を返す。
備考
- C標準ライブラリでは
isnan
は関数マクロとして定義されるが、C++標準ライブラリでは関数として定義される - C++23では、(1)、(2)、(3)が(4)に統合され、拡張浮動小数点数型を含む浮動小数点数型へのオーバーロードとして定義された
例
#include <cassert>
#include <cmath>
#include <limits>
int main()
{
bool result1 = std::isnan(std::numeric_limits<float>::quiet_NaN());
bool result2 = std::isnan(std::numeric_limits<float>::signaling_NaN());
assert(result1);
assert(result2);
}
出力
備考
特定の環境では、早期に constexpr
対応されている場合がある:
- GCC 4.6.1 以上
バージョン
言語
- C++11
処理系
- Clang: 3.0 ✅
- GCC: 4.3 ✅
- ICC: ??
- Visual C++: ??
参照
- P0533R9 constexpr for
<cmath>
and<cstdlib>
- C++23での、一部関数の
constexpr
対応
- C++23での、一部関数の
- P1467R9 Extended floating-point types and standard names