void rehash(size_type n);
概要
コンテナのバケット数が最小でも引数 n
で指定された値になるように調整(リハッシュ)する。
事後条件
bucket_count() > size() / max_load_factor()
かつ、bucket_count() >= n
。
戻り値
なし
例外
ハッシュ関数、および、キー比較用関数以外から例外が投げられた場合、コンテナは変更されない。
計算量
平均的なケースでは size()
に比例するが、最悪のケースでは size()
の 2 乗に比例する。
備考
- リハッシュが行われた場合、
- 全てのイテレータが無効になる。
- 要素間の順番が変わる。
- 要素の格納されているバケットが変更になる。
- 要素へのポインタや参照は無効にならない。
- 現在のバケット数が
n
以上の場合の動作は、標準では特に規定されていない。 - 標準では、事後条件が
bucket_count() > size() / max_load_factor()
となっている(等号がない)が、load_factor()
(= size() / bucket_count()
)の条件はmax_load_factor() >= load_factor()
である(等号がある)ため、bucket_count() >= size() / max_load_factor()
の(等号がある)方が適切であると思われる。
例
#include <iostream>
#include <unordered_set>
int main()
{
std::unordered_set<int> us{ 1, 2, 3, 4, 5, 6, };
std::cout << "size is " << us.size() << ", max_load_factor is " << us.max_load_factor() << std::endl;
std::cout << "bucket_count is " << us.bucket_count() << std::endl;
// 現在のバケット数より大きな値を指定する。
us.rehash(100);
std::cout << "bucket_count is " << us.bucket_count() << std::endl;
// 現在の要素数 / max_load_factor() よりは大きく、現在のバケット数よりは小さい値を指定する。
us.rehash(10);
std::cout << "bucket_count is " << us.bucket_count() << std::endl;
// 現在の要素数 / max_load_factor() より小さい値を指定する。
us.rehash(1);
std::cout << "bucket_count is " << us.bucket_count() << std::endl;
}
出力例
size is 6, max_load_factor is 1
bucket_count is 11
bucket_count is 101
bucket_count is 11
bucket_count is 7
バージョン
言語
- C++11
処理系
- Clang: 3.1 ✅
- GCC: 4.7.0 ✅
- ICC: ?
- Visual C++: ?
関連項目
名前 | 説明 |
---|---|
size |
要素数の取得 |
bucket_count |
バケット数の取得 |
load_factor |
現在の負荷率(バケットあたりの要素数の平均)を取得 |
max_load_factor |
負荷率の最大値を取得、設定 |
reserve |
最小要素数指定によるバケット数の調整 |