namespace std {
template <class Key, class T, class Hash, class Pred, class Alloc>
bool operator==(const unordered_multimap<Key,T,Hash,Pred,Alloc>& a,
const unordered_multimap<Key,T,Hash,Pred,Alloc>& b); // (1) C++11
}
概要
unordered_multimap
オブジェクトを等値比較する。
要件
a.key_eq()
とb.key_eq()
は同じふるまいをすること。key_type
の等値比較演算子(operator==
)で等値と判定された 2 つのオブジェクトは、key_eq()
でも等値と判定されること。
戻り値
以下の両方を満たす場合 true
、そうでない場合 false
。
a.size() == b.size()
である。- 一方のコンテナの全ての要素が、他方のコンテナにも存在する。ここで、存在するとは、
key_type
の等値比較演算子(operator==
)で等値と判定されるということである。
例外
投げない。
計算量
Ei を a
の i
番目の同値キーのグループの大きさ、n = a.size()
であるとして、
- 平均: O(Σ(Ei2))
- 最悪: O(n2)
備考
- 本関数は、コンテナ内の要素の比較に
key_eq()
で返されるキー比較用関数オブジェクトを使用しないことに注意。 - 本関数は、標準コンテナの要件を満たさない。これは、標準コンテナの要件では
operator!=
がiterator
とstd::equal
を用いて定義されているためである。しかし、本関数の戻り値は、両方のコンテナが同じ要素を保持しているという意味においては、標準コンテナと同様とも考えることができる。 - この演算子により、以下の演算子が使用可能になる (C++20):
operator!=
例
#include <iostream>
#include <unordered_map>
int main()
{
std::unordered_multimap<int,char> um1;
um1.insert(std::make_pair(10,'a'));
um1.insert(std::make_pair(20,'b'));
um1.insert(std::make_pair(30,'c'));
um1.insert(std::make_pair(30,'d'));
std::unordered_multimap<int,char> um2;
um2.insert(std::make_pair(30,'c'));
um2.insert(std::make_pair(10,'a'));
um2.insert(std::make_pair(30,'d'));
um2.insert(std::make_pair(20,'b'));
std::cout << (um1 == um2) << std::endl;
um2.insert(std::make_pair(30,'e'));
std::cout << (um1 == um2) << std::endl;
return 0;
}
出力
1
0
処理系
- Clang: ??
- GCC: ??
- ICC: ??
- Visual C++: 2012 ✅
参照
- P0809R0 Comparing Unordered Containers
- P1614R2 The Mothership has Landed
- C++20での三方比較演算子の追加と、関連する演算子の自動導出