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function
<atomic>

std::atomic_ref::fetch_sub(C++20)

T fetch_sub(difference_type operand, memory_order order = memory_order_seq_cst) const noexcept;

概要

減算を行う

要件

  • std::atomic_ref<T*>の場合、型Tがオブジェクト型であること。型Tvoid*や関数ポインタであってはならない (C++17)

効果

orderで指定されたメモリオーダーにしたがって、現在の値にoperandを減算した値でアトミックに置き換える

戻り値

変更前の値が返される

備考

  • この関数は、atomic_refクラスの整数型、浮動小数点数型、ポインタに対する特殊化で定義される
  • 整数型
    • 符号付き整数型に対しては、符号なし整数型に変換されたかのようにしたあと演算が行われ、結果は符号付き整数型になる。未定義動作はない
  • 浮動小数点数型
    • 演算結果が、その型で表現できない値であった場合、結果は未規定値になる。ただしその操作によって未定義動作は起こらない
    • 浮動小数点数型に対する操作はstd::numeric_limits<floating-point>トレイトに準拠する
    • 浮動小数点数型に対するアトミック操作の浮動小数点環境は、呼び出しスレッドの浮動小数点環境とは異なる可能性がある
  • ポインタ型
    • 結果として未定義アドレスになる場合があるが、それ以外の未定義動作はない

整数の例

#include <iostream>
#include <atomic>

int main()
{
  int value = 3;
  std::atomic_ref<int> x{value};

  int before = x.fetch_sub(2);

  std::cout << before << std::endl;
  std::cout << value << std::endl;
}

出力

3
1

浮動小数点数の例

#include <iostream>
#include <atomic>

int main()
{
  float value = 3.14f;
  std::atomic_ref<float> x{value};

  float before = x.fetch_sub(1.25f);

  std::cout << before << std::endl;
  std::cout << value << std::endl;
}

出力

3.14
1.89

複数スレッドから減算する例

#include <iostream>
#include <atomic>
#include <thread>

int main()
{
  int value = 10;

  // 複数スレッドで減算を呼んでも、
  // 最終的に全てのスレッドでの減算が処理された値になる
  std::thread t1 {[&value] {
    std::atomic_ref{value}.fetch_sub(1);
  }};
  std::thread t2 {[&value] {
    std::atomic_ref{value}.fetch_sub(2);
  }};

  t1.join();
  t2.join();

  std::cout << value << std::endl;
}

出力

7

バージョン

言語

  • C++20

処理系