5. operator+=

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function
<atomic>

std::atomic_ref::operator+=(C++20)

T operator+=(T operand) const noexcept;

概要

加算を行う

戻り値

以下と等価の式により、演算結果の値が返る：

return fetch_add(operand) + operand;

例外

投げない

備考

  • この関数は、atomic_refクラスの整数型、浮動小数点数型、ポインタに対する特殊化で定義される
  • 整数型
    • 符号付き整数型に対しては、符号なし整数型に変換されたかのようにしたあと演算が行われ、結果は符号付き整数型になる。未定義動作はない
  • 浮動小数点数型
    • 演算結果が、その型で表現できない値であった場合、結果は未規定値になる。ただしその操作によって未定義動作は起こらない
    • 浮動小数点数型に対する操作はstd::numeric_limits<floating-point>トレイトに準拠する
    • 浮動小数点数型に対するアトミック操作の浮動小数点環境は、呼び出しスレッドの浮動小数点環境とは異なる可能性がある
  • ポインタ型

例

整数の例

#include <iostream>
#include <atomic>

int main()
{
  int value = 3;
  std::atomic_ref<int> x{value};

  x += 2;

  std::cout << value << std::endl;
}

出力

5

浮動小数点数の例

#include <iostream>
#include <atomic>

int main()
{
  float value = 3.14f;
  std::atomic_ref<float> x{value};

  x += 1.25f;

  std::cout << value << std::endl;
}

出力

4.39

複数スレッドから加算する例

#include <iostream>
#include <atomic>
#include <thread>

int main()
{
  int value = 0;

  // 複数スレッドで加算を呼んでも、
  // 最終的に全てのスレッドでの加算が処理された値になる
  std::thread t1 {[&value] {
    std::atomic_ref{value} += 1;
  }};
  std::thread t2 {[&value] {
    std::atomic_ref{value} += 2;
  }};

  t1.join();
  t2.join();

  std::cout << value << std::endl;
}

出力

3

バージョン

言語

  • C++20

処理系