namespace std {
template <class Elem, unsigned long Maxcode = 0x10ffff,
codecvt_mode Mode = (codecvt_mode)0>
class codecvt_utf16 : public codecvt<Elem, char, mbstate_t> {
// 未規定...
};
}
概要
UTF-16との変換を行うファセットクラス。char
列とElem
列との間で、以下のようにエンコーディングの変換を行う機能を有する。
char
: UTF-16エンコーディングのマルチバイト文字列。Elem
: UCS-2またはUCS-4 (UTF-32)。char16_t
など2バイトの型を指定するとUCS-2、char32_t
など4バイトの型を指定するとUCS-4として扱われる。
BOMの有無やエンディアンなどをcodecvt_mode
で指定できる。
非推奨・削除の詳細
Unicodeの文字コード変換を行うこれらのクラスは、不正なコードポイントに対する安全なエラー処理の方法を提供していなかったため、セキュリティ上の欠陥があった。
仕様もあいまいであったため、不正なコードポイントに対してどのように振る舞うかも不明であった。
Unicode以外のShift_JISやBig5といった文字コードの利用が急激に減少している。標準ライブラリでの現代的なUnicodeの変換機能は非常に必要とされているが、<codecvt>
の設計はお粗末なものだった。将来より良いものを作るために、これらの機能は非推奨・削除とする。
標準ライブラリにUnicodeの文字コード変換をする代替機能はないため、他の専門特化した文字コード変換のライブラリを使用すること。
例
#include <codecvt>
#include <string>
#include <cassert>
#include <locale>
int main()
{
std::wstring_convert<std::codecvt_utf16<char32_t>, char32_t> converter;
// UCS-4/UTF-32からUTF-16に変換
std::u32string u32str = U"\U0001F359";
std::string u16str = converter.to_bytes(u32str);
assert(u16str.size() == 4);
assert(u16str[0] == '\xd8');
assert(u16str[1] == '\x3c');
assert(u16str[2] == '\xdf');
assert(u16str[3] == '\x59');
// UTF-16からUCS-4/UTF-32に変換
std::u32string restored = converter.from_bytes(u16str);
assert(u32str == restored);
}
出力
上記プログラムは何も出力しない。
バージョン
言語
- C++11
処理系
- Clang: 3.0 ✅
- GCC: 5.1 ✅
- ICC: ?
- Visual C++: 2010 ✅, 2012 ✅, 2013 ✅, 2015 ✅, 2017 ✅