streamsize precision(); const // (1)
streamsize precision(streamsize prec); // (2)
概要
浮動小数点数の精度を取得・設定する。
効果
- (1) なし。
- (2) 浮動小数点数の精度を、引数
prec
に設定する。
戻り値
- (1) 現在の浮動小数点数の精度
- (2) 設定される前の浮動小数点数の精度
備考
- 浮動小数点の精度は、浮動小数点をストリームに出力する際に使用されるが、その意味は浮動小数点の出力形式によって異なる。
通常表記の場合出力される有効数字の最大数、科学表記の場合出力される有効数字の数、固定表記の場合出力される小数点以下の数字の数を表す。
なお、C++11 から導入された 16 進浮動小数点表記の場合は使用されない(無視される)。 - 設定後に戻す必要が無いような場合には、本関数よりマニピュレータ(
setprecision()
)を使用した方が便利だろう。
例
#include <iostream>
#include <iomanip>
int main()
{
const double f = 9876.54321123456789;
std::streamsize old = std::cout.precision(11);
std::cout << std::scientific << f << '\n';
std::cout << std::fixed << f << '\n';
std::cout << std::defaultfloat << f << '\n'; // C++11 から
std::cout << std::hexfloat << f << '\n'; // C++11 から
std::cout.precision(old);
// setprecision を使った例
std::cout << std::setprecision(8) << std::scientific << f << '\n';
}
出力例
9.87654321123e+03
9876.54321123457
9876.5432112
0x1.34a4587f21ba5p+13
9.87654321e+03
バージョン
言語
- C++98
処理系
- Clang: 3.0 ✅, 3.1 ✅, 3.2 ✅, 3.3 ✅, 3.4 ✅, 3.5.0 ✅, 3.6.0 ✅, 3.7.0 ✅, 3.8.0 ✅
- GCC: 4.3.6 ✅, 4.4.7 ✅, 4.5.4 ✅, 4.6.4 ✅, 4.7.3 ✅, 4.8.1 ✅, 4.8.2 ✅, 4.9.0 ✅, 4.9.1 ✅, 4.9.2 ✅, 5.1.0 ✅, 5.2.0 ✅, 6.0.0 ✅
- ICC: ??
- Visual C++: ??