std::counting_semaphore::acquire(C++20)

void acquire();

概要

カウンティングセマフォのカウンタ値が0より大きくなるまで待機し、カウンタ値を1だけ減算してから制御を戻す。

説明のため、ここではカウンタ値をcounterと表記する。

効果

次のステップを繰り返す：

try_acquireを評価し、結果がtrueならば関数呼び出し元へ制御を戻す。
counterが0より大きくなるまで、*this上で関数呼び出しスレッドをブロッキングする。

戻り値

なし

例外

この関数は、以下のerror conditionを持つsystem_error例外オブジェクトを送出する可能性がある：

resource_unavailable_try_again : 操作対象のネイティブハンドル型が無効
operation_not_permitted : スレッドにこの操作を行う権限がない

備考

「効果」欄ではacquireメンバ関数の振る舞いを手続き的に説明しているが、実際の処理系においてはオペレーティングシステムが提供する効率的なセマフォ操作関数が利用されると期待される。

POSIXセマフォではsem_wait関数が提供される。
WindowsセマフォではWaitForSingleObject関数ファミリが提供される。

例

#include <iostream>
#include <semaphore>
#include <thread>

int main()
{
  int shared_data = 0;
  std::counting_semaphore sem{0};

  std::thread t([&]{
    // 通知を待機し、共有データから読取り
    sem.acquire();
    std::cout << shared_data << std::endl;
  });

  // 共有データへ書込み、通知を行う
  shared_data = 42;
  sem.release();

  t.join();
}

std::counting_semaphore::acquire(C++20)

概要

効果

戻り値

例外

備考

例

出力

バージョン

言語

処理系