std::chrono::month_day_last(C++20)

namespace std::chrono {
  class month_day_last;
}

概要

month_day_lastは、未規定の年の、月の最終日を表すカレンダー表現のためクラスである。

2月の最終日が年によって異なることもあり、このクラスでは月の最終日が何日なのかは取得できない。そのためには、年情報を付加してyear_month_day_lastクラスに変換する必要がある。

このクラスは等値比較および大小比較ができ、EqualityComparableおよびLessThanComparableの要件を満たす。

このクラスは、トリビアルコピー可能で、かつスタンダードレイアウト型である。

メンバ関数

構築／コピー／破棄

名前	説明	対応バージョン
`(constructor)`	コンストラクタ	C++20
`month_day_last& operator=(const month_day_last&) = default;` `month_day_last& operator=(month_day_last&&) = default;`	代入演算子	C++20

観測

名前	説明	対応バージョン
`month`	月要素を取得する	C++20

検証

名前	説明	対応バージョン
`ok`	値が範囲に収まっているか判定する	C++20

非メンバ関数

カレンダー構文演算子

名前	説明	対応バージョン
`operator/`	カレンダー要素同士をつなぎ合わせる	C++20

比較演算

名前	説明	対応バージョン
`operator==`	等値比較を行う	C++20
`bool operator!=(const month_day_last&, const month_day_last&) noexcept;`	非等値比較を行う (`==`により使用可能)	C++20
`operator<=>`	三方比較を行う	C++20
`bool operator<(const month_day_last&, const month_day_last&) noexcept;`	左辺が右辺より小さいかを判定する (`<=>`により使用可能)	C++20
`bool operator<=(const month_day_last&, const month_day_last&) noexcept;`	左辺が右辺以下を判定する (`<=>`により使用可能)	C++20
`bool operator>(const month_day_last&, const month_day_last&) noexcept;`	左辺が右辺より大きいかを判定する (`<=>`により使用可能)	C++20
`bool operator>=(const month_day_last&, const month_day_last&) noexcept;`	左辺が右辺以上を判定する (`<=>`により使用可能)	C++20

入出力

名前	説明	対応バージョン
`operator<<`	出力ストリームに出力する	C++20

文字列フォーマット

名前	説明	対応バージョン
`formatter`	`std::formatter`クラスの特殊化	C++20

例

#include <iostream>
#include <chrono>

namespace chrono = std::chrono;
using namespace std::chrono_literals;

int main()
{
  // すべて3月の最終日を表す
  chrono::month_day_last date1 = chrono::last/3;
  chrono::month_day_last date2 = chrono::March/chrono::last;

  chrono::month_day_last date3{chrono::March};
  chrono::month_day_last date4{chrono::month{3}};

  std::cout << date1 << std::endl;
  std::cout << date2 << std::endl;
  std::cout << date3 << std::endl;
  std::cout << date4 << std::endl;
}

出力

Mar/last
Mar/last
Mar/last
Mar/last